契約期間を残してやめた理由

1年契約で鉄鋼関連会社の資材購買部門に派遣されました。雇用関係が複雑で業務は親会社の社員と同様なのですが、派遣先は孫会社というものでした。仕事の引継ぎは1ヶ月くらいの間で、実際にやる業務の担当は違い、類似業務のコンピューター入力の勉強、伝票処理のやり方、上司、上長への許可、報告方法でした。

辞めるに至った理由はいくつかありますが、まず第一に孫会社に派遣されているのに、親会社から直接指示されて作業することが頻繁にありました。派遣先の上司に許可を得て作業した結果を親会社の上長に呼び出されて叱責されて、その仕事の修正をするということが頻繁にありました。コンプライアンスの上でも違反しているなと感じていましたが、誰もそのことについて触れていないので、私も黙っておくことにしました。大手鉄鋼会社でも法令違反が行われていることに少なからずショックを受けました。

次の理由は業務量の増加と仕事範囲の拡大です。当初は伝票入力と電話のやり取りという基本的な購買業務という風に効いていたのですが、実際に勤務してみると、数社に見積もりを取って価格検討して、最安値のところから購入するというものでした。更に短期間であっても数年単位の長期間であっても、前回購入単価と比較して、10銭でも高いと、価格交渉して金額を少なくとも前回単価と同等に、よしんば更に安く買うように指示されました。どうしても高い場合は理由を上司に説明することを求められました。一回の取引が100円でも100万円でも同様の処理をするように求められて、1回の取引で総額1円も変わらないものにも時間をかけて交渉させられることが頻繁にあり、取引先にも、あきれられてしまうことが度々ありました。

次は商品金額相場や過去取引の実績がまったく無く分からないものに対して、前任者や上司にアドバイスを求めても、自分で考えるように言われて、困ってしまうことがよくありました。何をやるにも根拠が必要とのことで、分からないことは取引先に頼み込んで教えてもらったり、それでも分からない場合は、インターネットで何とか理由になるようなことを探して報告していました。

このような日々が続いて、派遣から2ヶ月が経過する頃には夜眠れなくことが度々始まり、睡眠不足のまま出社するようになりました。更に3ヶ月が過ぎると夜眠れなくなり、朝起きても会社に行きたくないと思うようになりました。それでも年齢が40を過ぎているため、何とか派遣から社員へ昇格することを目指して、勤務続けていました。

しかし、精神的な負担が体に偏重をきたすようになり、眠る際に翌日の仕事を考えると動悸がして眠れない日々が続きました。我慢の日々を過ごしてきてようやくお盆休みを5日取れることになったので、旅行に行ってリフレッシュすることにしましたが、旅行先でも動機や判断ミスが相次ぎ、家族におかしいと指摘される事態になりました。休み明けの出社前日には動悸がして胸が苦しくなり、家族に精神科の受診を勧められ、病院を受診したところ、抑うつ状態と診断されました。家族と相談した結果、派遣期間を6ヶ月残して、医師の診断書を提出して退職することにしました。

まず派遣先に状況を報告すると、派遣先から派遣会社へ連絡が行き、担当者と面談して、医師から1ヶ月の休業診断書が出ていることをつげ、迷惑をかけるので次の人を派遣して欲しい旨を話して、了解してもらいました。1か月休んだ後に、派遣先に退職の旨とお詫びを申し上げに言ったところ、次の派遣の方がすでに勤務されていたので安心しました。派遣契約期間を残したまま辞めることでのトラブルは特にありませんでした。