月給制の正社員と記載されていたのに入社したら時給制のパート社員

私は数年前に、一般事務の正社員を募集していた会社の面接を受けたことがありました。その会社に採用されましたが、入社したら求人票に記載されていた内容も、担当者が面接時に話してくれた契約内容も、全く異なっていた体験談を今回書かせていただきます。

長い期間私は、アルバイトや派遣社員を続けておりました。ある派遣先の会社では、半年間の契約でした。しかし働き始めて3か月目のことです。その会社で正社員を雇ったために、派遣社員は必要ではなくなってしまい、契約途中で解雇されてしまいました。すぐに登録していた派遣会社に連絡を入れお仕事を紹介してくださいと頼みましたが、今は空きがないと言われ、次の派遣先はなかなか決まりませんでしたが、1か月後にやっと紹介して頂いた仕事は、経験したことがない製造工場での資材管理業務でした。立ち仕事でもある試食販売のアルバイトの経験はありましたが、今までパソコンを使う事務中心の仕事をしてきた私にとって、薄暗い倉庫内での細かい部品の検品作業の仕事は精神的にきついと感じました。

この仕事は向いていないと感じたので、今すぐ辞めてしまいたいと思いましたが、派遣会社の担当者様が交渉してこの仕事を私に紹介してくれたのです。わがままだと思われたくはありません。我慢して仕事をしているうちに頭痛と胃痛がひどくなったのをきっかけに、1か月で辞めてしまいました。

工場勤務を実際に経験したことによってこの職種は苦手だとわかりました。そのため今度こそは安定した職業につきたいと望むようになり、正社員を募集している会社を探していたのです。仕事を探すためにハローワークの求人情報を検索、閲覧したら、一般事務の正社員を募集していた会社がありました。その会社の事業内容は印刷物や製本業を取り扱う会社です。

派遣社員になる前は、数回転職を経験し、カタログやパンフレット等の広告印刷物を取り扱う印刷会社で、営業事務兼撮影助手の仕事をしていたこともあります。そのため興味があったので、どのような会社で、待遇はどうなのかなどじっくりと閲覧するために求人票を印刷しました。仕事内容や、賃金形態、福利厚生などの条件が良さそうだったので求人に申し込みました。

求人票の仕事の内容欄には、パソコンによる資料作成や見積書、納品書、請求書等の作成及び、電話、来客応対などと記載されていていたので、自分でも頑張れそうな仕事です。雇用保険や、労災保険、健康保険、厚生年金など福利厚生がしっかりしていたのも自分にはとても魅力的な職場に感じました。賃金形態も時給制ではなく月給制と記載されていたので安心感もありました。正社員としてこの会社に採用していただけたらなという思いを胸に抱きながら、雇用相談窓口で申し込みをしてから1週間後、面接を受けさせて頂きました。面接を受ける前は緊張していましたが、リラックスできるように深呼吸をしたりしながら心を落ち着かせて、早口にならないように心がけながら、質問に丁寧に答えました。

面接した男性の担当者様は、このとき確かに一般事務の正社員を採用するための募集と言いました。アットホーム的な環境の会社なので、安心して働くことができますよとも言いました。私は、求人票に掲載されていたこちらの会社の内容も疑うこともなく信じておりました。面接をしてくれた担当者様も誠実で温和な印象でしたので、私も落ち着いて答える事ができました。和やかな雰囲気で面接は終了することができたので、気持ちの良い面談だったなと青空を眺めながら安堵したことを今でも覚えております。

帰り際、採用をする場合は自宅に通知書を郵送しますと担当者様に言われたので、私は会釈してその場を離れました。採否決定は7日後です。その期間は結果を待つことにしたので、他社の求人はいっさい閲覧しなかった私です。やがて、自宅のポストをみたら、面接を受けた会社から封筒が届いていました。緊張を抑えながら、封を開けたら入社通知書が入っておりました。内容を確認したら、「当社で実地致しました採用試験に合格が内定されていましたが、この度入社が決定されましたので、入社日をご連絡いたします。体調を整え、出社ください」と記載されていたので、正社員として採用されたことが嬉しくて喜びました。

入社日の当日、会社のドアを開けるまでは本当に幸せを感じていた私です。

しかし次の瞬間、落ち込むくらいがっかりした出来事が起きたのです。仕事場を案内されたのですが、そこは、製本をつくるために文字を入力したり、編集したり印刷物を校正したりする作業場でした。おかしいなと思いました。一般事務とは全く違う仕事です。状況が把握できないまま、指示された仕事を1日こなした後、勇気を出して尋ねてみたのです。すると、一般事務には、既に別の女性を採用していたのが分かりました。そのため私は違う部署の仕事をすることになったのです。

求人票には、正社員募集と記載されていたからこそ応募したのになんだか騙された気分で悲しくなりました。正社員のはずが正社員ではないのです。雇用保険も、労災保険も、健康保険も、厚生年金も一切保障されないパート社員です。もしかしたら助成金が関係しているのではと疑いたくもなりました。社員の方達は皆親切だったのが救いでしたが、どんなにがんばっても正社員にはなれず、退職金も出ない、賃金も上がらない、経済的に不安的なパート社員のままだということがだんだんとストレスになりました。製本作業も、間違えてはいけないので神経を集中させるせいか、首や肩こりがひどくなり、頭が重くなり目がしみて痛くなり頭痛がしたりするので、このままだと社員の皆様の足を引っ張って、納期に遅れを出してしまうのではないかと焦るようになりました。

悩みましたが、求人票の件は一切口には出さず、職種が自分には向いていないことを説明して、結局1か月未満で会社を辞めたのでした。